すごいでしょ、これ。丁寧に作られたのがわかると思います。
常夜のステージ。降り注ぐ流れ星。キラキラ髪の少女。
雰囲気だけでご飯三杯いけますね。
ということで好きなゲームを紹介します。
ネタバレはほぼ無いですが、微妙に滲み出ているのでご注意ください。
Yuni The Star ~小さな星のものがたり~[フリーゲーム夢現]
良いストーリー
Yuni The Starの物語は「ゲームのストーリー」としてあるべき姿をとっていると思います。
ユニちゃんは各所で星拾いをしますが、それはただのスコア稼ぎではありません。ストーリーでは一貫して、星を集めるほどユニが強くなることが描写されています。
そして最後には星の数で結末が分岐します。
「星をたくさん集めたので良いことがあった」とだけ書くと何の感慨もない文に見えますが、重要なのは、それがゲームのストーリーであるという点です。
実際にゲームで遊んだプレイヤーは、GOOD ENDに辿りつく頃には、ユニがいかに多くの星を集めたかゲームを通して身にしみて理解しているのです。
そこに圧巻の(奇妙なチープさを残してなお圧巻の)ムービーが挟まるので、もう結末に納得して感涙に咽ぶしかありません。
もし以前にBAD ENDとか見ていたら尚更です。……このゲーム、バランス調整が絶妙なので、わりと誰でも作者の意図通りの順番でエンディングを見てしまう気がします。
もともと星がキレイなゲームです。星集めの要素をストーリーが全面的に支えてくれるのは嬉しかったですね。
良いボス戦
未熟なユニちゃんは攻撃手段を持たないので、ほぼ耐久戦です。
しかし単に逃げ回るだけではなくて、ボスが落とす結構な量の星を集めることができます。
星拾いはユニちゃんなりの反撃です。やられっぱなしじゃないんですよ。
ちなみにこのゲームの敵は星の光を奪って活動するので、攻撃時にどうしても星がこぼれてしまいます。ストーリー的に説明がつくのは偉いことです。
例外もあります。PVにも映ってるこいつ。もれ出た星の力を集めて撃破します。つまり他のボスとやることは変わらんのですが、アクション性の一貫は誇るべき点です。
この戦闘、名曲With Eternal Radiance in My Heartと純粋な避けゲーとしての面白さが合わさって気分が上がります。ほんとに。
一度戦うと復習モードで何度でも再戦できるので、アクションが苦手でも楽しく練習できて暇潰しにも良いですね。
あとは……やっぱりこの人ですね。白状するとこれ目当てに遊び始めました。
良いストーリー(2)
Yuni The Starの物語は、簡素で王道ですが、動機付けとして強力なものだと感じました。
ユニちゃんはね、まだ子供なんです。
旅の中で強く成長しますが、やっぱり幼いのです。
そんな子が、故郷とお母さんを救うために命がけの旅をするわけですが……
一方これは「Yuni the star 肉じゃがエディション」のスクリーンショットです。
「スコア:おりこう」「ライフ:げんき」って書いてあるのが見えますか??
微笑ましい一幕ですが、そもそも、子供のスコアとライフなんてのは常にかくあるべきです。
スコアで星の命運が決するとか、ましてライフがゼロになると闇に染まるとか、本来そんなことがあってはいけないんですよ。
そして、スコアお利口でライフ元気なユニちゃんであって欲しいと願ったならば……
もう星をかき集めてAランクを取るしかなくなります。
よくできたストーリーです。
まあBランク以下のエンディングもそれはそれで良いのですが……いやダメだろ。健全ではない。
いかがでしたか???
Yuni The StarはBOOTHとかで無料公開中です。
Yuni The Star ~小さな星のものがたり~ Ver1.04.4 64bit - webegobeda - BOOTH
Windowsの人はすぐ遊べます。さもなくばWineでも導入すれば遊べます。
ゲームの感想っていろいろ種類がありますが、これは「好き」が一番上にくるゲームでした。ほんとに良いゲームだと思うんですよ。