ギャラクシーエンジェル*1を見て以来、私は飢えていた。
私は常にお気楽極楽アニメを求めている。
続編のギャラクシーエンジェる〜んは評判がやや悪い。
作品の面白さは個々人が決めるものだが、まあ確かに、GAには及ばないなという感想を私も持つことになった。
でも好きか嫌いかでいうと好きだ。
シリアスに逃げない、毒にも薬にもならない、何も考えずに見られる、私はそういうアニメを好んでいる。
たしか9話(イカ釣り船の回?)が純粋に面白かったと記憶している。あとキャラクターではナノナノ*2が好き。
2023年の頭にはアリス・ギア・アイギス EXPANSIONにGAの後釜としての期待をかけたものだが、見当違いである。
GAという尺度のひとつ、狂気度の物差しでアリスギアEXを測れば、その目盛は正気の範疇に収まっている。
それは必然だった。なぜならアリスギアEXは高幡のどかという人物*3を描き出した物語であり、コメディの要素はその一側面に過ぎないからだ。
そして私には刺さらなかった。高幡のどかは好きだけども。
加えて言うと、私は原作ゲームを知らないためこのアニメを正しく評価できないのだろう。
単話では人が死にまくるミステリー回やダゴンの回が好きだ。
たしか魔女っ子を求めて「魔法使い」タグを彷徨っていたときのことだ。
魔女っ子のかわりに目に留まったのは、裸の男が5人並んで牛乳を飲んでいる絵面 だった。
見ることにした。
ただしHAPPY KISSは続編である。仕方なくシリーズ最初の作品↓を辿って見ると……
美男高校地球防衛部LOVE! | アニメ動画見放題 | dアニメストア
確かに裸の男が5人並んで牛乳を飲んでいる絵面 から期待される要素を摂取できたと報告しておく。
ギャラクシーエンジェルというよりファンタジスタドール*4の遺志を感じる作品だなこれは。まあしかし、あちらが男性向けなのに対しこちらは女性向けである以上、見るモチベーションがやや不足してHAPPY KISSをまだ見ていない。そのうち見たい。
--- ここからミルキィゾーン ---
2024年2月、ミルキィホームズシリーズがdアニメストアで再配信された。GAの再来だと名高い?やつである。
1話に描写されたのは、能力を失ったヒロイン4人の没落だった。
そこからはお気楽も極楽も感じ取れない。雰囲気を明るくしようとする描写の数々はむしろ悲痛さを助長していた。
初見で私はずいぶんと不安になったものだ。
杞憂だった。
2話の時点で狂気が露呈。そこから続くのはキノコを焼いたりバナナを食べたりする謎の映像(探偵劇ではなかったと思う)である。
そして最後の数話で劇的に真面目になって、まるで普通の美少女コメディだったかのように話を結んだ。しかし積み重ねた暴走の後遺症は根深く……
というのが私から見たミルキィ1期の説明だ。
- 「農地を荒らされたため収穫を得られず、空腹に耐えかねたミルキィホームズの4人はバイトをすることに。…」
- 「泥舟に乗り遭難してしまったミルキィホームズたち。4人は漂着するが、すぐに捕まり投獄されてしまう。…」
- 「カマクラ駅に入線する一台のエノ電。その後車両の車内には、簀巻きにされたネロやボロボロの小衣など変わり果てたミルキィホームズとG4の姿があった。…」
最高だと思う。
これこそ私の求めていたアニメだと断言していい。
特に1話は今まで見た全アニメの中で最も好きといっても過言ではないかも。
ミルキィ3期は一転して真面目な作風だ。例えば常磐カズミと明神川アリスは畑を耕さない。
したがって3期から私の求めるものは得られない。
でもなんとなく見ていた。ショートアニメだし、何よりカズミとアリスの見た目がかわいいからな。
何故かアイドル要素が入ってきた。大丈夫かこれは?
あまり大丈夫ではないというのが私の感想だが、問題なのはアイドル要素というより、3期から1期のノリに戻そうとして戻せていないことだと思う。
ギャグは局所的に面白かったのだが、それを全編で維持するのは難しいものだ……
アリスとカズミは相変わらずかわいい。
ところでこのアニメ、エンディングの出来が異常に良い。それはもうエンディングを見るだけで次回も見ようという気分になるほどには出来が良いのだ。
しかもオープニングもいい感じ*5である。歌劇*6を名乗るだけはあるな。
--- ここまでミルキィゾーン ---
ミルキィホームズから希望を見出した私は、積んでいたアニメを見ることにした。
方向性は合っている。例えば人が道頓堀に沈められタカコ壮は全壊しトライアングルは鳴る。いいね。
楽しく笑いながら見ることができた。
でも物足りない。
作中で15人の少女たちは人間を逸脱するポテンシャルの片鱗を見せた。
阪本やよいのアホ毛と服は心情に連動するし、六香亭ゆいなの髪のツノは取れるし、藪北さえかは周囲に金粉を降らせる。
牛とUFOが市街地に湧いて出る世界観の下、もはや誰が何をやらかしても許されたはずだ。だが彼女らの出力は不釣り合いに控えめだった。
どうにも、主要人物*7は人の形を保てるように守られていたと感じる。
まあ、その方が良いのかもしれない。「お笑い」とは人の道を踏み外すことではないからだ。ただ笑われることなかれ*8……
もし2期があったらどの方向に進むのか気になるアニメだ。
以上
次はぴちぴちピッチでも見ようかなと考えています
*1:GAは古典の名作だ。正確ではないが美少女版カブトボーグといえば伝わりやすいかもしれない
*2:ナノナノは猫耳で語尾がなのだというコテコテなやつだが、意外にも可愛いのだこれが
*3:怪人物
*4:私、鵜野うずめ!どこにでもいそうな普通の中学生!のつもりだったんだけど、何故か普通じゃないお友達がいるんです!そのお友達って、カードから出てくることができる不思議な力を持ってるの!私はそのお友達のことをこう呼びます
*5:特にコーデリア・グラウカが「奏でましょー↑」と歌うところ
*6:探偵オペラのオペラは歌劇という意味ではないらしいぞ
*7:うち一人は人間じゃないんだが、そういう問題ではない
*8:OPのこの部分の絵面がめっちゃ好きで毎回楽しみに見ていた